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平成27年度二級建築士学科試験の総評

総評

平成27年度の試験の出題形式や出題数は、近年の傾向に沿うものでした。一部難しい設問もありましたが、難易度は、概ね昨年と同程度と思われます。また、出題はほぼ定型の傾向が見られますが、過去の出題傾向をしっかりと把握し学習を進めることが、合格への基礎条件となります。各分野とも基本事項についての知識をいかに整理し、適切な記述で得点に結びつけられたかが、合否を分けるポイントになったと思われます。

午前の部:学科試験

出題数、選択数は、例年通りとなりました。
受験種別毎に、全体で65問出題されています。共通問題では全問回答が13問、選択問題では14問中9問の選択と8問中6問の選択で合わせて計28問の回答となっています。
共通問題では基礎知識を問う出題がほとんどであり、全問解答の問題も比較的解きやすかったものと思われます。選択問題では初出題のものもありましたが、解答する問題を落ちついて選択すれば受験対策を生かせたでしょう。 受験種別による出題でも同様に基本問題が多くみられ、得点を固められたと思われます。

午後の部:実地試験

こちらも出題数、選択数は、例年に従ったものでした。
問題1の経験記述問題は、工事概要の記述と2つの設問で、近年の出題サイクルに沿って「品質管理」に関するものでした。設問は容易に予想でき試験前に準備できるものでしたが、今年も解答の記述内容についての「ただし書き」による指定があり、事前に予想した設問に対して用意したものの書き写しだけでは徐々に対応しにくくなっています。従って、経験した工事の工種が限られる専業者等の方には、テーマの選定や記述内容など対策が難しかったとも考えられます。
試験対策としては、解説書や過去問の出題の解答例が少ないことを補う、きめ細かな指導により応用力を養成する対策講座を活用するのもよいでしょう。
他の問題も例年のパターンに沿ったものした。問題2は「用語の説明」と「施工上の留意点」での14の用語から5つの選択に関する記述であり、例年並みの難易度と考えられます。
問題3は例年通りネットワーク工程表に関する問題でしたが、今年は「新たな作業が発生する」というパターンの設問があり、多少とまどった方もあるかと思いますが、基本を理解していれば対応できたことと思われます。
問題4の施工法と問題5の法規の正誤訂正問題も過去の出題に準ずる難易度と思われます。毎年幅広い出題ですが、対策として集中しがちな「経験記述問題」だけでなく、これら他の問題についても得点を固められるようバランスよく準備することが確実な合格への道と言えます。

2級建築施工管理技士講座

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