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2019年度一級建築士学科試験の総評

【総評】

出題形式は去年に引き続き、82問の出題中60を解答する問題でした。専門性の高い内容や新しい記述の枝問も含まれますが、必ずしも合否を左右するほどではなく、基本を正しく学ばれた受験者には、全体としての難易度は昨年と同程度であったと思われます。

【午前の部】 2時間30分 50問出題中32問解答

<環境工学・構造・材料> 問題1~問題15
(*15問題中12問選択解答)
一部に免震構造に関する問題などが出題されていますが、基本事項についての出題が多く、対応は難しくはなかったでしょう。力学の問題などは例年類型的なものが出題されていますので、しっかり基礎力を養ってここで得点を確保したいところです。
<共通> 問題16~問題20
(*5問題中全問題必須解答)
No.16の水準測量に関する新しい記述が出題されましたが、冷静に対応すれば常識的な内容でもあり、得点は確保できたと思われます。
<躯体工事・仕上工事> 問題21~問題45
(*躯体工事 13問題中5問選択解答、仕上工事12問題中5問選択解答)
詳細の数値を含む設問も多く見られますが、基本重要事項の知識から、解答する問題を適切に選択できれば、難しくはなかったでしょう。
<施工計画> 問題46~問題50
(*5問全問解答)
解体工事の設問がNo.48に見られますが、正解肢は近年出題されたものです。他も基本事項が少なくなく、得点はキープできたでしょう。解体工事のように近年関心が高い事項などについては、過去の出題例をしっかりおさえておかれると良いでしょう。

【午後の部】 2時間 32問出題中28問解答

<施工管理法> 問題51~問題70
(*20問題中全問題必須解答)
施工管理法ではが、基本知識を正しく理解していることが大切です。必ずしも難しい問題ばかりではありませんので、品質管理や工程管理など苦手意識をもたずに基本事項をマスターしてください。
<法規> 問題71~問題82
(*12問題中8問選択解答)
No.77の女性の就業に関するものなど、目新しい設問も含まれますが、多くは基本事項を問うものです。No.80は近年関心が高く規制も厳しく複雑になってきた産業廃棄物に関する問題ですが、知識があやふやであれば、他の基本事項の設問を選択するなどの対策で十分対応できる出題といえましょう。
全体として、毎年新傾向や詳細の事項を含む設問が増えていますが、新傾向問題の難問は多くなく、未だ過去に出題された類題が多いことから、基本事項のていねいな修得と試験にあたっての冷静な対応が合否を分けたものと思われます。

1級建築施工管理技士講座

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