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2022年度2級建築士二次検定試験の総評
令和4年度2級2次試験合格率
令和4年11月13日(日)、2級建築施工管理技士 第二次検定が実施されました。 下記に「各問ごとの講評」と「総評」を記載致します。

【問題1 経験記述】

直近3年間に出題されていなかったテーマの「品質管理」についての記述が求められましたが、このテーマの出題を予想されて準備を進めた方も多かったのではないかと思います。

問1では3題の設問からなり、記述しなければならない項目が5つ、その5つを3事例について記述を求められましたので、計15の記述が必要でした。直近で「品質管理」が出題された平成30年においては、今年と同じく設問は3題でしたが、記述しなければならない項目は4つで、やはり3事例について求められましたので、計12の記述で済みました。要求されている項目は、表現こそ異なりますが同じことを問いかけていて、今年は注意すべき点としての「留意したこと」が加わりました。

問2では、平成30年の問題と比べますと、見かけ上設問の数が増えており、問題文の表現も異なりますが、核となる記述内容はほぼ同じです。従いまして、解答として準備していた内容を、問いかけに対して焦点の合った解答文となるように組み上げられたかが、ポイントとなりました。日常の施工現場においての問題意識が必要となりますが、「品質管理」のための事前計画、実施方法、確認方法等についての知識が明確に整理されていれば、記述し易かったと思われます

【問題2 用語説明・施工上の留意点】

14の用語の内、5つを選択する形式は従来通りでしたが、平成16年以降の出題履歴を振り返りますと、「c:親杭横矢板壁」が初出題でした。その他の選択肢は全て過去問からの出題でした。「別表」を参照していただくと一目瞭然ですが、過去の既出項目が繰り返し出題されています。過去問の制覇が合格に結びつくことの、顕著な例と言えます。又、「h:タイトフレーム」と「l:マスキングテープ」は、当会の模擬試験で採りあげていました。難易度としては、比較的易しい問題でした。

【問題3 工程管理】

近年の出題傾向と同様に、鉄骨造建物のバーチャート工程表の出題でした。平成30年から昨年まで、条件として与えられていたバーチャート工程表がほぼ同じ内容であり、過去問を繰り返し学習していれば容易に解答できたのではないかと思います。

【問題4 法規(四肢一択)】

建設業法、建築基準法、労働安全衛生法の3問全てにおいて、過去出題された条文そのままが出題されました。

・建設業法 第24条の2 → H28
・建築基準法 第90条第1項 → H30
・労働安全衛生法 第61条1項 → H30

過去問を学習していれば容易に解答できる問題でした。

【問題5 躯体施工・仕上施工(四肢一択)】

5-A、5-B、5-Cのいずれも、基本的な知識があれば解答できる問題でした。が、それぞれに一つづつ、施工上の細かい数値に関する問いがあり、迷われた方も多かったようです。

・A-6-⑥ : くし目の角度
・B-2-④ ; のみこみ代寸法
・C-3-⑥ : ステープルの留め付け間隔

【総評】

問題5に若干の難問が含まれていましたが、総じて素直な問題が多く、難易度としては「標準程度」であったと言えます。

2級建築施工管理技士講座

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