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平成25年度一級建築士学科試験の総評

学科合格率は若干低下、実地は前年より7.0%上回る!

平成25年度の学科試験の合格率は47.0%、前年の51.0%を下回りましたが、ほぼ前年に準じた結果となりました。実地試験合格率は41.4%と前年の30%台を脱しました。
過去には学科・実地ともに低い合格率もみられましたが、やや安定傾向が見られ、後述の出題傾向に照らし、受験対策の向上が反映されつつあるのかもしれません。とはいえ依然厳しく、受験者による対策の違いがより合否に影響してくる状況と思われます。

学科試験:やや難化傾向な項目もあったものの、
例年に準じ過去問と類題中心の出題!

出題内容については例年通りの過去問中心の出題ですが、「建築学」と「施工」の特に仕上げ工事においては、若干難しくなっているものの、ほぼ同程度の難易度にとどまっています。例年、難化傾向が言われていますが、定石通りの「過去問を軸にした受験対策」が、確実な合格に導く鍵であることには変わりはないと考えられます。

実地試験:広範囲な知識と記述力の養成が不可欠!

実地試験においては、今回、「材料のプレカット」に関する記述を不可とする制限がなされました。受験生の対策を見据えたものと思われますが、予め用意した記述の回答にも、バリエーションを持たせる警鐘ともいえます。しかしながら、記述内容にいくつも制限を設けるというわけではなく、単純に準備したものの書き写すということが通用しないことを意識しながら対策に臨めば、受講生にとって必ずしも今後大きな負担になる状況というわけではないと考えられます。

施工経験記述は、
自分の持つ知識と経験を的確にまとめることが重要!

「実地試験」を突破するために最も重要なことは、受験者自身の確かな経験を分析し、客観的に説明できる力に加え、簡潔明瞭に記述する技術を養成することです。しかし、実地試験の出題は極めて狭い範囲に限られたわけではなく、論述の仕方も受験者なりの自由度があります。しかもその出題内容は、学科試験同様に過去の設問からある程度想定でき、自分の経験に照らしてテーマを選択する余地があるため、早期の段階で、論述内容を準備しておけるかどうかが合格の鍵といえます。

限られた時間を有効使える講座を生かそう!

一級建築施工管理技術検定の合格の要である、「実地試験」の突破には、個人の経験から的確にテーマを選び、端的に記述する能力が必須になります。このためには、早期から、テーマを見据え、的確に表現する「記述力」が重要であり、これは独習ではなかなか克服できない要素があり、適切な対策講座を活用することが極めて有効です。
(2014.2.7講評)

1級建築施工管理技士講座

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